騒音技術資料379技術資料8.騒音の用語1.音の高さ音の周波数の大小によって低周波の音は低く、高周波の音は高く聞えます。人間の耳に聞える範囲(可聴限界)は、低い音が16Hz(ヘルツ)、高い音は20,000Hzといわれています。2.音の強さある点において単位時間に通過する音のエネルギーをその点における音の強さといいます。3.音色同じ高さ、同じ強さの音でも男声と女声、バイオリンとピアノなどのように、異った聞え方をするとき、音色が違うといいます。4.音の大きさ人間の耳に感ずる音の程度を音の大きさといいます。音の大きさ(phon)と音の強さ(dB)・周波数(Hz)の関係を右図に示します。これを等ラウドネス曲線といいます。音の強さを人間の耳の感覚に合わせたものを音の大きさといいます。■語句の説明●騒音スペクトルファンから発生する騒音は、種々の周波数の音が合成されたもので、その騒音がいかなる周波数成分で構成されているかを各周波数ごとに測定したものが騒音スペクトル(周波数分析表)です。オクターブバンドスペクトルはオクターブバンドフィルタをとおして測定した値です。●音響出力とパワーレベル単位時間内に騒音源の発生する騒音エネルギーを音響出力といい、これを基準音響出力に対して対数表示したものをパワーレベルといいます。●A特性とC特性騒音計にはA、Cの二つの特性の周波数補正回路があり、騒音の測定は、音の大きさのレベルや、やかましさの感じとの対応が良いA特性によります。また参考値として周波数補正量がほぼ一定なC特性による測定も行います。また周波数分析にはC特性測定値がほぼ音圧レベルに一致するのでC特性を用います。●音圧レベルと音の大きさのレベル音圧レベルは音圧をdB尺度で表したもので音の強さのレベルと同じです。ある音の大きさのレベルとは、その音と同じ大きさに聞える1000Hzの純音の音圧レベルと同じ数値で、単位をphonとしたものです。たとえば1000Hzの80dBの音圧レベルの音と同じ大きさに聞える音は、その音圧レベル、周波数に関係なく80phonの大きさのレベルの音といいます。これが等ラウドネス曲線です。●騒音レベル騒音レベルとは、音を騒音計で周波数補正回路をA特性にして測定して得られるdB(Aスケール)数です。普通、騒音値はこれで表示されます。最近公害問題でしばしば話題になります騒音防止条例、すなわち「夜間何dB以下」などというのはこの値です。
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